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WORKS

2021年5月28日(金)
角川シネマ有楽町ほか全国公開

INTRODUCTION
「どうしてあんなことをしてしまったのか。時間を巻き戻せるなら、あの日に戻りたいと、何度思ったことか......」
石橋ユウ、10歳。
同じ名前の息子を持つ3人の母親。彼女たちは、それぞれのやり方で子育てに奮闘してきたが、思い通りにいかない厳しい現実の連続を前にして、次第に追い詰められていく。そして、ある日ひとりの「ユウ」が母親に殺された--。誰が「ユウ」を殺したのか。その死は避けられなかったのか、それとも--。 原作は2016年に出版された椰月美智子の同名小説。親子、そして家族をめぐる光と闇にまつわるテーマを、その背景にあるごく普通の母親が日々抱える葛藤から赤裸々に描写し、子育て世代を中心に熱い反響を呼んだ。それを『64-ロクヨン-前編/後編』(16)『楽園』(19)などの社会派ミステリーでその手腕を発揮し、昨夏コロナ禍での公開ながら興収23億の大ヒット作『糸』を手がけた瀬々敬久監督が映画化『最低。』(17)でもタッグを組んだ小川智子を脚本にむかえ、住む場所も年齢も暮らしぶりもまったく異なる三組の母子とその家庭の内情に迫り、子供たち側からの視点も取り入れつつ、三者三様の「石橋家」が「ユウ」という存在を通して一つのドラマにつながっていくミステリアスな群像劇を紡ぎ上げた。
二人の息子を育てるフリーライターの石橋留美子を演じたのは、自身も二児の母であり、これが十年ぶりの映画主演作となる菅野美穂。長いブランクを経て復帰したライターの仕事にやり甲斐を感じる一方で、収入源を失った夫に代わって家計を支えなければならないプレッシャーを抱え、やんちゃな盛りの兄弟に振り回される日々。それを文字通りボロボロになりながらも、タフな存在感と、未来への希望をうかがわせる朗らかさを滲ませながら演じきった。 大阪在住のシングルマザーである石橋加奈を演じたのは高畑充希。若くして母になり、パートの仕事を掛け持ちして昼も夜も働きづめの毎日で、一人息子の成長だけが生きがい。心身ともに余裕のない中でも懸命に前を向こうとする生き様を、大阪出身ならではの軽快な大阪弁を駆使し、愛情深く肝のすわった母親像として鮮明に焼きつけた。 静岡に住む専業主婦の石橋あすみを演じたのは尾野真千子。郊外にマイホームを建て、遠距離通勤を選んだサラリーマンの夫と、地元の名家である姑に、よくできた息子。絵に描いたような幸せな家庭と優雅な暮らしがこの先もずっと続くと思っていた矢先、我が子の思いがけない一面を知って自分を見失っていく姿を、生々しい息づかいで体現した。
そのほか父親になりきれない留美子の夫・豊を和田聰宏、母親に依存しているあすみの夫・太一を大東駿介が演じ、家族や家庭における男性のあり方に波紋を投げかける。また、太一の母であすみの姑・石橋雪絵を真行寺君枝、加奈の母親の石橋よしえを烏丸せつこ、あすみの心の拠り所となる友人・菜々を山口紗弥加、加奈の息子の同級生の母・明奈を山田真歩、加奈の風来坊な弟・正樹を藤原季節が演じ、日本社会の多様な側面を代弁。さらには瀬々監督作に多数出演している渡辺真起子が留美子の先輩編集者である成田依子を、被災地で生きるあすみの父を菅田俊、加奈の息子・優の同級生であるレオンの母・竹内かおりを水崎綾女、加奈の息子・勇の学童保育の担当教諭・安田を宇野祥平がそれぞれ演じ、脇を固める。
主題歌を歌っているのは、瀬々監督の『菊とギロチン』(18)で大杉栄を演じた、ミュージシャンでもある小木戸利光が実弟の小木戸寛と組むバンド・tokyoblueweeps。2012年リリースのEPに収録されている「deargrandma」を瀬々監督が気に入り、本作のためにアレンジを加えて、本編が終わった後に続く「明日」への望みをつなぐ。
ワンオペ育児、困窮するシングルマザー、高齢家族の介護問題。世の母親たちを取り巻く環境はかようにも過酷だが、それは決して母親だけの問題ではない。にもかかわらず、その多くを彼女たちが背負わざるを得ない現実がある。そうした中で、自分なりに注いできたつもりの愛情も、子供たちには思うように届かない。「こんなはずじゃなかった」と理想と現実の狭間で揺れ、息子への愛と憎しみを行ったり来たりする母親たち。そんな母親の感情を複雑な気持ちで受けとめる息子たちとの間で、すれ違っていく思い。なぜ「ユウ」は死ななければならなかったのか?誰もが加害者であり、被害者にもなり得る。これはあなた自身の物語でもあるのだ。

STORY
同じ「石橋ユウ」という名前の小学5年生の息子を育てる3人の母親たち。
神奈川在住・フリーライターの石橋留美子(菅野美穂)43歳。夫・豊はフリーカメラマン。息子・悠宇10歳。
大阪在住・シングルマザーの石橋加奈(高畑充希)30歳。離婚してアルバイトを掛け持ちする毎日。息子・勇10歳。
静岡在住・専業主婦の石橋あすみ(尾野真千子)36歳。夫・太一は東京に通い勤務するサラリーマン。息子・優10歳。
それぞれが息子の「ユウ」を育てながら忙しく幸せな日々を送っていた。しかし、些細なことがきっかけで徐々にその生活が崩れていく。苦労はあっても、息子への愛に偽りはなかったはずなのに、どこで歯車が狂ってしまったのか。
「ユウ」の命を奪った犯人は誰なのか、そして三つの石橋家がたどり着く運命とは......?

監督:瀬々敬久
原作:椰月美智子『明日の食卓』(角川文庫刊)
脚本:小川智子
菅野美穂 高畑充希 尾野真千子
柴崎楓雅 外川燎
主題歌:「Motherland」 tokyo blue weeps
監督補:菊地健雄
撮影:花村也寸志
照明:志村昭裕
録音:髙田伸也
美術:中川理仁
編集:今井俊裕
音楽:入江陽
製作:「明日の食卓」製作委員会(WOWOW、KADOKAWA、KDDI、トラヴィス)
製作幹事:WOWOW
制作プロダクション:トラヴィス
配給:KADOKAWA/ WOWOW

  • TITLE

    映画『明日の食卓』

  • YEAR2021
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