Story
結婚式前夜。幸せの絶頂から人生の穴に転落したハイスペ男。SNSを駆使した反撃の果てにある、衝撃の結末とは!?
【絶頂】
不動産会社CRレジデンスに務める川村俊介(中島裕翔)。営業成績No.1の彼は上司、部下からの信頼が厚い、絵にかいたような“ハイスペック男”。さらに社長令嬢との結婚も決まっており、将来的には会社を背負っていくことも約束されている。
結婚式前夜、川村は後輩から相談があると渋谷のバーに呼び出される。だが、待っていたのは川村の所属する営業4課のメンバーたち。彼を驚かそうとサプライズパーティを計画していたのだった。驚く川村へのサプライズの成功で、宴はおおいに盛り上がる。だが帰り際、同期の加瀬(永山絢斗)に、実はわざと引っかかった振りをしたと話す川村。如才ない同期に苦笑しつつ、加瀬は結婚祝いのライターを川村に手渡す。ほろ酔い気味でひとり帰路につく川村。だが、その姿は路上から突如、消え去るのだった―。
【転落】
月明りに照らされ、目覚めた川村。どうやら、どこかの穴に落ちてしまったらしい。立ち上がった瞬間、右脚を激痛が襲う。転落した際に深手を負ってしまったようだ。地上に繋がる梯子も破損しており、自力で這い上がるのは不可能だ。助けを求めるべく、友人、同僚に片っ端から電話をかけるが、時間は深夜1時、連絡がつく人間はいない。警察に通報し、落ちた穴がマンホールだと知るが、酔っ払いの電話と思われたようで真面目に取り合ってもらえない。雨も降り出し、寒さと孤独感を加瀬にもらったライターでなんとか紛らわす川村だったが、突如、救いの手が差し伸べられる。かつての恋人、舞(奈緒)からの折り返しの電話だった。必死で舞に状況を説明し、GPSの位置情報を基に渋谷まで探しに来てもらうが、彼女の口から、衝撃の事実を聞くことになる。今現在、渋谷には雨など降っていないという…。
【反撃】
「ここは一体どこなんだ?」深い穴に落ちたうえ、現在地さえもわからない。だが、転んでもただでは起きないのが、“ハイスペ男”川村だった。唯一、外部と繋がる手段のスマホを使って「マンホール女」の名でSNSアカウントを立ち上げ、ユーザーたちに助けを求める。マンホールの穴に落ちた不運な20代女性(と信じ込ませている)を救おうと沸くネット民たち。川村は彼らを巧みに操り、脱出を試みる。ネット民の関心は「マンホール女」の位置情報捜しからやがて、落ちたのではなく、落とされたのではないかという犯人捜しに流れが傾いていく。数時間前に身に起こった全てを疑い始めた彼は、パーティの動画を見返す。すると、11人しかいないはずの営業4課に12人目の影が。自分はもしや、何者かに拉致されたのか?誰が、一体、何のために?そんな川村をあざ笑うかのように、マンホール内にはガスが充満し、有害物質が溢れ出はじめ、絶体絶命の状態に。積み重なる危機と、次々と明らかになる真実。彼は、落ちたのか、落とされたのか―?